皆様は怖い話はお好きでしょうか。
私は怪談・心霊が大好きで、空いた時間があったらYoutubeで怪談を聞いているくらい大好きです。
今日も私のおすすめの怪談師・城谷歩(しろたにわたる)さんの怪談を紹介していきたいと思います!
第15夜 『本当になってしまった都市伝説』あらすじ
澤村さんと言う男性が20年前の社会人1年生の頃の話。
もともと地方出身の澤村さん。
お盆の休み4年ぶりに墓参りと称して実家に帰った。
みんな総出で墓参りを終えた時、高校の同級生とばったり出会した。
聞けばどうやら高校の同級生が多く帰って来ているそうで、今日ちょうどみんなで飲み会を開くらしい。
東京に帰ったとしてもやることもないし、みんなの顔を見ようと行くことにした。
夜、みんなが集まってどんちゃん騒ぎ。
1次会が終わって2次会、3次会まで開かれた。
ワイワイ楽しく過ごして1人抜け、2人抜け。
最後夜中の12時を回る頃には一番の親友の石田さんと2人だった。
2人は酔い覚ましに歩いて帰ろうと言うことになった。
昼の暑気が残っていてむわっと暑い。
喉が渇いたとコンビニに寄り、酒瓶2本買って飲みながら帰ることにした。
ぶらぶら歩いていると、この辺で唯一と言っていいほどの小さな商店街が出てきた。
高校の時に仲間とコーヒーを飲みに行った喫茶店が入っている商店街だった。
懐かしさに浸っていると石田さんが話しかけてきた。
「何、懐かしいの?じゃぁこっちの中通っていくか!」
2人で商店街の中を歩くことにした。
「なんか寂れちゃったなぁ」なんて言いながら歩いていると、十字路に差し掛かった。
そばまで来ると澤村さんは向かって斜め右、ふと気配を感じ角のお店が気になった。
角のお店は少し暗がりになっているが、その暗がりの中に1人うずくまっている人が見える。
それに気づくと、皮膚感で気持ちが悪いと感じた。
石田さんとの会話も半分で適当に相槌を打ちながらどんどんとその人影に近づいていく。
横に来て、追い越して、視界から消えた。
その時。
「コツ・・・コツ・・・コツ・・・」
背後から男性の重い革靴の音が響いた。
この音を聞いたとき澤村さんはあるビジョンが目の前に広がる印象がした。
それは、澤村さんが幼い頃の記憶、まだ小学生の頃だ。
ランドセルを背負いながら眉間に皺を寄せ一生懸命家を目指して歩いている。
妙なのは、これを確かに記憶だと断言するが、思い出すのは自分自身の表情だった。
しばらく歩いていると後ろから母親の声がしてきた。
「今日何時に帰ってくるの?暗くなってから商店街通っちゃダメだからね。
暗くなってから・・・・通ったら、革靴履いて赤い口で笑った男の人が後ろからついてくるからね。
暗くなる前に帰っておいでよ!」
一箇所だけ母親の声が聞こえなかった。
「商店街のどこの前を通ったらいけないの?お母さん・・・」
だんだん不安になっていく自分の気持ちとどんどん日暮れていく背景に焦りを感じている。
「澤村?」
声をかけられてハッとした。
「青い顔してどうしたんだよ」
「や・・・なんか気味の悪いこと思い出しちゃって・・・なんか後ろから足音聞こえない?」
「聞こえるよ。」
「え?」
幽霊・お化けを見てしまったかと思っていたが、なんのことはない。
酔っ払いのおじさんがちょうどタイミングよく反対側に歩き始めていただけで、たまたまその音を聞いただけだった。
「なぁ石田、聞いたことない?小さい頃の都市伝説」
「どんな?」
「暗くなってからこの商店街のどこかの前通ると後ろから革靴を履いた男の人が真っ赤な口開けて追いかけてくるっていう話」
「あ〜、でもそれやばいやつだろ?」
「やばいやつって?」
「暗くなってから商店街入って、その前を通り過ぎる時にこの話をすると、本当にその男が現れて、後ろ・・・」
今背後に聞こえていたはずの革靴の音がピタッと聞こえなくなった。
一斉に振り返ってみると、酔っ払いの男性が元の場所に戻ってゆらゆらと体を揺らして立っている。
澤村さんはゆらゆらと立っている男性に目が入った時、「あ、見ちゃダメだ」と感じた。
しかし、その瞬間、その男性がグーッとクローズアップしたかようにだんだんと大きくなっていく。
「なんだこれは」
その男性も澤村さんの視線に気づいたようで、こちらに身をよじった。
こちらに向き直りながら通路に体が出てくる。
みちゃいけないと思いながら、視線を革靴に落とした。
革靴から腰に、段々と上に目線が移動してワイシャツを着ている腕に目が入った。
ついに暗がりから半分見えているその顔に目が入った。
その男性の口は異様な形に引き攣り上がり、うっすら開いた口の赤は冴えるような真っ赤だった。
グーっと近寄って男性に手が届くような位置に来た時に、遠くで「ガチャン」と何かが割れるような音がした。
その時。
石田さんの「いくぞ」と言う声にハッと気づいて、2人は商店街の表に向かって走り出した。
表に出てから息を整えていると、石田さんに「酔っ払ってるからってそれはねぇぞ」と言われた。
手元を見ると、持っていた酒瓶がザキザキになって雫がポタポタ垂れている。
話を聞くと、2人で振り返ったあと、澤村さんが男性目掛けてツカツカと近寄っていき、持っていた酒瓶をコンクリートに打ち付けそのままひょいと男性に近づけ今にも襲いかかりそうだったので慌てて止めたそうだ。
まさかと思ったが、持っている酒瓶をみると納得もいく。
すると商店街の中から強烈な視線を感じて男性の方を見る。
男性は通路に出てこちらを仁王立ちで見ていた。
それもそうか、と思っていると、石田さんがぺこりと会釈をした。
謝罪のつもりであろう。
自分も慌ててお辞儀をしようとして、やめた。
立っている男性の足元から影が2つ見えたのだ。
1つはその男性の影だろう。
もう1つは異様に長くてウネウネと蛇みたいに動いていた。
なんだあの影は?と見ていると男性が立っていた店の全景が見えた。
小さな看板には「吉田商店」と書かれている。
その瞬間ふと母親の声が蘇った。
「いーい?暗くなってから吉田さんの前通っちゃダメよ」
澤村さんはあえてその男性にお辞儀をせず、無視して帰ってきた。
お辞儀をしたら得体の知れない存在のものを認めたと言うことが向こうに伝わる気がしたからだ。
なぜその都市伝説が生まれたのか。
それは母親から聞かされることになるのだった。

簡単にあらすじを紹介いたしました!
まだまだ続きかありますので、ぜひ下のYouTubeのリンクから動画をご覧ください!
城谷歩さんとは

名前 | 城谷 歩(しろたに わたる) |
誕生日 | 1980年2月16日(44歳)※1月現在 |
血液型 | B型 |
出身地 | 北海道小樽市 |
身長 | 169cm |
体重 | 65kg |
- 1995年、15歳で舞台演劇活動を開始。
- 1998年、清水友陽主宰の清水企画(現・劇団清水企画)に入団。
- 2000年、自身が主宰する劇団深想逢嘘(うたたね)を旗揚げし、脚本・演出・出演。
- 2004年、TEAM-NACSの佐藤重幸(現・戸次重幸)らとともに演劇ユニット「ロックメン」を結成し、7月に旗揚げ公演「アルプス」を行う。
- 2010年、劇団深想逢嘘の「虚苑(コエン)」が、日本演出者協会が主催する若手演出家コンクール(第9回・2009年度)の全国ベスト4に入選。
- 2011年、劇団深想逢嘘の無期限活動休止を発表。
- 2012年1月29日、怪談ライブバー・スリラーナイト札幌すすきの本店にて怪談語り手としてデビューし、同年7月には怪談師として新たに活動を開始する。
- 2014年5月、スリラーナイト六本木店がオープンするのに合わせて上京し、移籍。
- 2018年1月、スリラーナイト六本木店を退店し独立、フリーランスプロの怪談師として活動を開始する。同月にはオーディオブックの通販サイト「でじじ」にて「実説城谷怪談」を配信・CD定期リリーススタートし、6月に自身のYouTubeチャンネル「城谷の世界城谷怪談」を開設、定期配信をスタートさせる。
- 2020年、自身初の全国ツアー「全国行脚 邂逅」を全国12都市で公演。
- 2021年2月、株式会社サン・オフィスとエージェント契約を結んだことを発表。
- 2022年9月1日、株式会社センテナリアへ正規所属したことを発表。
- 2023年、自身の誕生日である2月16日に新たなYouTubeチャンネル「聞いてすぐ城谷節怪談」を、さらに4月6日には「城谷歩のパタパタちゃんねる」を開設し、動画投稿をスタートさせる。
まとめ

今回は城谷歩さんの怪談、「本当になってしまった都市伝説」についてお話しさせていただきました。
いつもながらに情景が浮かぶような細かい描写。
引き込まれること間違い無しです!
今回のお話のラストは少し悲しかったですね。
都市伝説。
私も話はたくさん聞きますが、体験はしたことがないです。
とても怖いお話でした。
驚きのラストが待っているのでぜひ動画を見てみていただきたいです!
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